【成人式の記念撮影】今と昔の違い
2016年01月05日
昔と今の【成人式の写真撮影】7つの違い
こんにちは。「きものやまなか」の山中邦彦です。
さて最近の「成人式の記念撮影」は、お母様の頃とは大きく様変わりしています。
これは お客様のお写真に対する意識が とても高くなってきているからで、昔より格段に 手間や費用をかけるようになってきました。
今回はその違いを、カンタンにご説明させて頂きます。
① 撮影時期
昔・・・成人式当日
今・・・前撮り もしくは 後撮り
お母様の時代は ほとんどの方が 成人式当日に撮影されていましたが、この日は 朝早くから忙しく、式が終わってからも久し振りに再会した お友達との同窓会や、おじいちゃん・おばあちゃんに振袖姿を見せに行ったりするため、綺麗な写真をたくさん残そうとしても、あまり時間をかける事ができません。
そのため最近のお客様は 成人式当日ではなく、ゆっくり時間が取れる日に前もって撮影される方が増えてきました。
また 数は少ないですが、海外留学などで前撮りが出来ない方は、成人式が終わったあとに後撮りされる方もおられます。
② 撮影場所
昔・・・写真館のみ
今・・・写真館 以外にも 貸衣装店・呉服店・美容室 などで
写真を撮影してもらえる お店ですが、昔は 写真館だけでしたが 最近は呉服屋さんや貸衣装店・美容室など 様々な業態のお店で、写真撮影をするようになってきました。
これは、少子化による振袖業界の競争激化で、呉服屋さんや貸衣装店も 振袖の販売・レンタルだけでは 難しくなってきたからです。
この傾向については、以前 書きましたコチラのブログ記事で 詳しく書いていますので どうぞ御覧下さい。
③ 撮影方法・枚数
昔・・・全身の写真だけを1~2枚
今・・・バリエーション豊かな 写真を 6~10枚
最近の撮影システムは、ほとんどの写真館で デジタル化されていますので、昔のように「数枚だけ撮影して、完成まで どんな写真になるか わからない」というのではなく、撮影当日に何十枚も撮影してもらった中から パソコンの画面上で「お好きな写真を お好きな枚数だけ選ぶ」というカタチが 主流になってきています。
また 撮影の仕方も、ある程度 設備のととのった写真館でしたら、ひとつの背景だけでなく、いろいろな種類の背景や 合成写真を組み合わせたり、ロケーション撮影といって屋外の 自然の光の中で撮影してもらえます。
そして、撮影のときも 全身だけでなく、お顔もとのアップや 後ろの帯結びまで、和傘や手毬を持ちながら 普段はあまりしない かわいいポーズで たくさん撮影してもらえます。
その時の感想を お客様にお聞きすると、多くの方が「なんか モデルさんになったみたいで、スゴく楽しかった!」 と おっしゃいます。
このように 手間と時間をかけて撮影をするので「やまなか」のお客様ですと 平均6~10枚。 多い方だと 20枚以上のお写真を記念に残されます。
④ 撮影人数
昔・・・お嬢様一人
今・・・お嬢様だけでなく、ご家族や ペットと撮影
お母様の時代の撮影は、ほとんど お嬢様だけで撮影される事が多かったですが、最近は お父様・お母様・おじい様・おばあ様と一緒に 家族写真を撮影される方が 増えてきました。また ペットのワンちゃん・猫ちゃんと一緒に撮影される方も おられます。
これは、成人式の感動を お嬢様だけでなく「家族全員で共有したい」という お気持ちが、強くなってきているからだと思います。
⑤ アルバム
昔・・・台紙タイプ
今・・・台紙タイプ以外にも デザインアルバム
お母様の時代は ほとんど台紙タイプだけでしたが、最近は まるで タレントさんの写真集のような デザインアルバム も人気です。
また アルバムにしたお写真に関しては、CDデータ付きで 納品してもらえる お店が多くなってきているので、近くの写真屋さんで 焼き増ししたり、ご自分のパソコンに取り込んで 編集や プリントアウトしたり、ブログや Facebookなどに アップしたりする事が 自由に できるようになりました。
ちなみに、このブログに お嬢様の写真を 綺麗にアップできるのも、すべて お客様から CDで データを頂いているからです。
⑥ メイキングムービー撮影
さて 前撮りの究極的なカタチとして、撮影時の模様をメイキングムービーとして残しておく お客様もおられます。
こちらの2つの動画は どちらも当店のお客様で、提携のフォトスタジオにて撮影しており、お写真だけは伝わらなかった前撮り時の楽しそうな雰囲気が よくお分かり頂けるとおもいます。
⑦ 写真だけの成人式
さて 昔も今も成人式に出席しない方は ある一定の割合でいたのですが、ここ最近 式典には出なくても「せっかく二十歳なんだから、写真だけは撮っておこう」という事で「写真だけの成人式」で済ます方がでてきました。
これは、それだけお写真に対する意識が高くなっていることの表れですが、多くの写真館や貸衣装店では「写真だけの成人式専用プラン」をもうけ、こういったお客様のニーズに対応しているお店がたくさんあります。
お客様は このプランを利用し、撮影時だけ振袖をかりて、ご自分の気に入った写真をプロのカメラマンに何枚も撮ってもらい、その時だけ成人式気分を味わうのです。
このように お母様の時代の撮影方法とは かなり変化してきているわけですが、最後に ①~⑦以外でも ここ2~3年で増えてきている傾向を お客様の写真を交えながら ご説明させて頂きます。
こちらは「やまなか」のお客様 山崎 さとみ様 の成人式の時のお写真です。
淡い水色と白が交わる素晴らしい振袖ですが、お嬢様の 愛美(まなみ)様用 にリメイクする お手伝いをさせて頂きました。
作業内容としましては汚れや変色が酷かったため、洗い張りで いったん反物に戻し、染み抜き・ガード加工をしてから、お嬢様用にお仕立直しをいたしました。
またお嬢様好みに合わせて、帯揚げ・帯締めなどの小物もアレンジしております。
とても可愛いお嬢様でしたのでどうぞ御覧下さい。
どうでしょう?
時間をかけ、染み抜きやお仕立てをさせて頂いたので、新品同様に美しく甦りお写真の仕上りも最高です!
ただ今回は これだけでは終わりません。
せっかく時間をかけ 丁寧にヘアメイクをしてもらったのに「このまま 撮影を終わらしてしまうのは、もったいない」ということで・・・
なんとっ! もう一枚、別の振袖を着て 撮影に挑まれました!
こちらの黒地の振袖は、撮影用のレンタル品なのですが、先程とは ガラリと雰囲気が変わって お似合いです!
やはり、綺麗なお嬢様は 何を着ても 見事に着こなすんですね~
このように最近の傾向として、前撮りや 後撮りの時に、成人式本番の振袖とは 違う着物で 撮影されるお客様が 増えてきています。
山崎さまは、2枚の振袖で 合計14枚 もの お写真を 思い出として残されました。
せっかく 前撮りをされるなら、山崎さまのように、まったく雰囲気の違う振袖やドレスで、一枚でも 多くの思い出を残してみては どうでしょうか。