お母さんは『仕立て屋さん』
2012年01月23日
昔は ご家庭の中にお着物を縫う方が 必ずいました。
お母さんが 浴衣を縫ってくれたり、おばあちゃんが お嫁入りの着物を縫ってくれたり、ご自身の結婚がお決まりになると、花嫁修業で和裁教室に通ったりもしました。
しかし今は 昔ほど和服を着なくなり、お着物を縫う方や和裁士さんの数が、たいへん少なくなってきています。
呉服屋としては寂しい限りですが、これも時代の変化ですから仕方がありません・・・
そんな中、今回ご紹介させて頂く高山美咲(みさき)様は、お母様がぬってくれた お振袖を着て成人式をお迎えになりました。
しかも 高山さまのお母様は、プロの和裁士をされているのではなく、お嬢様の振袖を縫うために和裁教室に通い始め、一からお仕立ての勉強をされたそうです。
着付けをされるお母様は たまにいらっしゃいますが、お仕立てをお母様ご自身でされるお客様は プロの仕立て屋さんを除くと、私共のお客さまで7年ぶりとなります。
また高山様は、振袖だけでなく帯や長襦袢までも ご自身で仕立てられました。
成人式の会場で 100人のお嬢様がいても、お母様が縫ってくれた振袖を着ている方は 今の時代ほとんどおられません。
「やまなか」で お振袖をお買い上げになってから1年半 ――
お仕事や家事の合間に、一針一針 心をこめて縫い上げた美咲様の振袖には、お母様の愛情が たっぷりつまっています。
美咲さま、このたびは 御成人おめでとうございます!
これからも お母様が縫ってくれた振袖、大切にして下さいね。
平成24年1月 御成人 高山 美咲さま
お母様からの御感想