【お母様の振袖】の帯のコーディネイトの方法
2014年08月07日
【お母様の着物】の帯のコーディネイトについて
今回は、お母様の晴れ着を輝かせる上で 大切な作業である「帯のコーディネイト」について お話しさせて頂きます。
「お母様の振袖リメイク」において クリーニング・染み抜き・サイズ直しは、あくまで お着物を着れる状態にするという作業です。
これだけだと 雰囲気やイメージは、当時のままですよね。
そのため、ママ振リメイクで御来店された ほとんどのお客様が、帯や小物の現代風アレンジを希望されます。
とくに お母様の時と雰囲気を ガラリと変えたい場合には、帯を新しくされる方が多くなってきました。
なぜなら 帯は 着姿に占める割合が着物の次に多く、後ろは豪華な羽のように「変わり結び」にしますので、帯次第で全体の雰囲気が とても華やかになります。
例えば こちらの3人のお嬢様ですが、全員お母様の振袖を着ていますが 帯はすべて当店にて新しいもの変えさせて頂いたので、後姿が昔のお着物とは思えない程とても豪華で華やかになりました。(写真をクリックして頂くとより大きく御覧頂けます)
最近ではこのお写真のように前だけでなく 後ろ姿も撮影しますので、楽しみにしている おじい様 おばあ様にも 帯のイメージを しっかりお見せする事ができますよね。
そして 帯を新しく コーディネイトする場合の大切なポイントは、次の2つです。
1「お母様の帯」とは 違う雰囲気の帯を合わせること
2「お着物のイメージ」を壊さない帯であること
1についてですが、せっかく帯を 新しく購入するわけですから「お母様の帯」と 同じような帯では もったいないですよね。
目的は「お母様の時とは 雰囲気をガラリと変える」という事なので、違う色合い・柄ゆきの帯にしましょう。
あと 2についてですが、いくら お母様の時と 違う雰囲気の帯でも、着物が 持っている良さを 壊してしまうような帯では いけません。
基本的には、
古典的な お着物には、古典的な柄ゆきの帯を
モダンな お着物には、モダンな柄ゆきの帯を
また、古典柄の振袖を現代風にしたい場合も、その古典的なイメージを 壊さない程度の 現代風な帯を アレンジしていきます。
ただ これについては、一般の方が ご自分で選ぶことは難しいので、品揃え豊富で コーディネイトセンスのある呉服屋さんに 見立ててもらうのが、一番いいと思います。
今まで「やまなか」でも、たくさんのお客様に 新しい帯を コーディネイトしてきましたので、参考に してみて下さい。
⇒ 伊藤 菜月さま ⇒ 倉地 佐弥さま
⇒ 流 麻奈美さま ⇒ 岩佐 紘花さま
⇒ 夏目 朱里さま
どうでしょう?
どのお嬢様も ステキだったと思います。
ただ この帯のコーディネイトですが、少し気を付けてもらいたい点が あります。
それは「ご予算」と「バランス」についてです。
どういう事かというと、帯は 刺しゅう半衿・重ね衿などの小物に比べ、お値段が高くなります。
例えば 私共のお店ですと 袋帯を変える場合、8万円から20万円位までの 価格帯の帯が よく売れていきます。
もちろんこれより お値打ちな帯も たくさん御用意しているのですが、着物と帯のコーディネイトには「バランス」があります。
お母様の時代だと、お着物一式を50万円以上で購入されていることが多く、そのような「いい振袖」に いくら新品とはいえ、3万円の袋帯を合わせる事は あまりしません。
お値段だけが 全てとは言いませんが、それだと おそらく「昔の帯」を そのままお使いになった方が、よく見えると思います。
また、お手持ちの帯を たいへん気に入っておられる場合も、無理して変える必要はありません。
おきもの同様、帯についても 皆様の思い出が たくさん詰まっていると思います。
その場合、帯以外の小物を変えるだけでも 十分雰囲気は変わりますので、ご安心ください。
ちなみに「やまなか」の場合、小物アレンジをされた方の 1/3は 帯を 新しくされ、残りの 2/3のお客様は そのまま昔の帯をお使いになられますので、ご予算と相談しながら検討してみて下さい。
また 予算はお値打ちに押さえたいけど 帯は変えたいという方は、訪問着や留袖など 他のお着物に合わせた 袋帯を合わせてみるというのも 一つの方法です。
その場合は、リメイクの相談のとき お手持ちの袋帯を すべて持参し、お店の方に 見てもらうと良いでしょう。
必ずしも 上手くいくとは限りませんが、ひょっとしたら、振袖の帯より「しっくり」くるかもしれません。
このようにして、帯の方針を 決めることが重要なのは、帯揚げ・帯じめなどの小物は 帯が決まらないと、合わせる事が できないからです。
そのため 順番として、まず
「帯を どうするのか?」
を決めることが「ママ振りのコーディネイト」において 一番 大切なことですので、ぜひ 覚えておいて下さいね。
さて 本日も、ママ振りリメイクさせて頂いたお客様を ご紹介させて頂きたいと思います。
今回は、豊田市にお住まいの 中司(なかつかさ)典子さま と、お嬢様の 麻子(まこ)様 です。
この黒地の 素敵な お着物を、「やまなか」にて お嬢様用に アレンジさせて頂きました。
成人式は まだ来年の1月ですが、完成した「前撮り写真」をお持ちになり、先日 お店まで 見せに来て頂きました。
お暑い中 本当に ありがとうございました!
今回のアレンジの ポイントですが、麻子さまは、どちらかというと お母様が されている様な 赤などの 可愛い色ではなく、落ち着きのある 大人っぽい色合いが お好きだったそうです。
そのため、麻子さまが お好きな グリーンや 黒系の 帯揚げ・帯締め・草履・バックなどで、コーディネイトさせて頂きました。
う~ん、ステキです!
そして、前半の話にもありました様に、帯も新しいものに 変えさせて頂きました。
とくに今回は、お母様のお着物が 全体柄の「茶屋辻文様」だったため、金一色の スッキリとした柄ゆきの帯を 合わせました。
振袖が持つ 古典的な雰囲気を生かしながら お母様の時と比べ、少し「かっこいい感じ」になったと思います。
後ろ姿の帯結びの雰囲気も とても華やかですね。
このように、帯を変えて より格調高く 豪華になったのは、中司様の お目が高く、この素晴らしい お着物を当時 お選びになられたからだと 私は思います。
しかも この振袖、お母様が ある呉服屋さんで ひと目ぼれをし、ご自分のお金で購入された御品なんだそうです。
今も昔も、お金を出すのは ご両親か、おじいちゃん・おばあちゃんと決まっておりますが、ご自分で 購入されたという事は 他の方以上に 強い思い入れがあったのでは ないでしょうか。
ただ お母様ご自身は、まさか お嬢様が この晴れ着をきて 成人式をお迎えになるとは、思っても みなかったそうです。
あれから30年 ―――
よみがえった着物を見て、お母様が どれだけ喜んでおられたか 言葉にして お伝えするのは とても難しいのですが、このお写真の「お母様の表情」を 御覧いただければ、皆様にも おわかり頂けるかな と思います。
平成27年1月 御成人 中司 麻子さま(お母様と御一緒に)
お母様からの 御感想
お嬢様からの 御感想
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