ママ振袖でおはしょりが出ない?布足し(胴継ぎ)と身幅直しで綺麗に着る方法
2026年08月31日
ママ振袖でおはしょりが出ないお悩み
きものやまなか店主の山中邦彦です。
「私の振袖を娘に着せたいけれど、身長差が10cm以上あっておはしょりが出ない…」
「他店で『生地の縫い代(内揚げ)が足りないから身丈が出せない』と断られてしまった…」
このようなご相談が、「きものやまなか」には数多く寄せられます。
ただ、生地の縫い代が残っていなくても「布足し(胴継ぎ仕立て)」という特殊な技術を使えば、身長差があってもお直しできます。
今回は、高身長のお嬢様のために「布足し」と「身幅出し」を行い、よみがえらせたママ振りの事例を解説します。
ご身長173cmのお嬢様のお直し実例

お端折りが出ない状態

身幅が狭くて着られない
こちらが、サイズ直しのご相談でお越しいただいた太田様のママ振袖です。
ご身長173cmあるお嬢様にお着せしたところ、身丈(タテの長さ)が短く、お端折り(おはしょり)が出ませんでした。
さらに、身幅(横幅)もせまく、着ていただくには難しい状態です。
通常のお直しでは着物の内側にある縫い代(内揚げ)を出して丈を伸ばしますが、こちらの振袖は生地の余裕が少なく、通常の仕立て直しでは寸法が出せませんでした。
しかし「きものやまなか」では、このようなケースでも諦めずにお直しできる特殊な手法を用います。
生地の余裕がなくても大丈夫!「布足し(胴継ぎ仕立て)」とは?


今回は、帯を締めたときに完全に隠れる胴の部分に別布を足して丈を伸ばす「胴継ぎ(どうつぎ)仕立て」を行いました。
この方法は、着付けたときに足した布や縫い目が外から見えないよう、お嬢様の体型や帯を締める位置を計算しながら仕立てる高度な技術です。
さらに、足す布も用意しないといけないため、振袖の生地の風合いにあった白生地をさがし、地色にあわせて染め、生地を準備しました。
手間と時間はかかりますが、生地に余裕がないケースでは、このようにして足りない長さをカバーします。
胴継ぎ仕立ての長所・短所
- メリット…娘様の身長が170cm以上・身長差が10~15cmでもサイズ直しが可能
- デメリット… 費用と時間(5カ月)がかかる
身幅が足りない時は金彩柄足し

身丈だけでなく身幅も広げる必要がありましたが、縫い代を目一杯出すと脇の柄が途切れてしまう状態でした。
そこで、職人による「金彩加工(きんさいかこう)」で、途切れた柄を描き足す加工を施しました。
柄の境目が自然につながり、生地の限界まで横幅を広げても違和感のない美しい仕上がりになります。
振袖の布足し胴継ぎ仕立て【費用と納期の目安】
胴継ぎ仕立ての料金の目安ですので、ご参考にしてみて下さい。
| 振袖の胴継ぎ仕立直し料金(税込) | |
|---|---|
| 洗張り | 23,000円 |
| 胴裏代 | 20,000円 |
| 仕立て代
※胴継ぎ仕立て |
55,000円 |
| 足し布代
※生地代+染め代 |
15,000円 |
| パールトーン加工
(撥水・防汚加工) |
17,600円 |
| 染み抜き・スジ消し | 別途見積 |
| 金彩柄足し加工 | 別途見積 |
| 合 計 | 130,600円 |
| 納 期 | 5ヵ月 |
| その他のサイズ直し料金はこちら | |
最新小物アレンジで大変身!妹様へも受け継げる一生モノへ
サイズ直しが完了した後は、帯揚げ・帯締め・重ね衿・刺繍半衿などの小物を現代風にコーディネートしました。
お草履も足サイズ27cmにあわせ「3Lサイズ」をご用意しております。


小物は、お嬢様の好みにあわせ「クール」と「カワイイ」両方のイメージでアレンジしております。


お端折りもしっかり出て、身幅も広がったため、お嬢様のスタイルが引き立つ美しい着姿になりました。
お嬢様にとてもお似合いです。

さらに前撮りでは、ステキな家族写真も撮影されました。
妹様もいらっしゃるので、3年後の成人式でふたたび着ていただく予定です。
そのときはどんな感じになるのでしょうか?
今からとても楽しみです。
今回は、胴継ぎ仕立てでよみがえった太田様の振袖をご紹介させていただきました。
ママ振袖のサイズ直し胴継ぎなら「きものやまなか」へ



















