成人式当日によくあるトラブル
2018年01月04日
振袖を着るときによくある【6つのトラブル】
さて 間もなく成人式ですが、皆さまご準備は万全ですか?
本日は 成人式に振袖を着たよくある6つのトラブルをまとめてみましたので、これから式をお迎えになる方は、ご参考にしてみて下さい。
① 草履の花緒が痛くて歩けない
② 足袋が履けない
③ 汚れやシワ付いている
④ 半衿をつけていない
⑤ 式の途中で気分が悪くなる
⑥ 成人式当日が 雨または雪
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① 草履の花緒が痛くて歩けない
ふだん草履を履くことが少ないお嬢様が、ぶっつけ本番で草履を履くと、鼻緒が痛くて歩けないことがあります。
振袖をレンタルにした場合は、いろんな方が履いた後なので、そこまで痛い事は少ないのですが、新品のお草履だった場合、このトラブルが多くみられます。
もし、そのお草履を初めて履く方は、成人式前にその草履をはいて、ご近所一周ほどしてみて下さい。最初は痛いかもしれませんが、歩いていると自然と鼻緒が伸び、足にフィットしてきます。
それでも痛い方は 鼻緒のを少し引っ張ると、少しは楽になると思います。
ただ、あまりやり過ぎると、逆にゆるくなってしまう事もありますので、気を付けてください。
あと、お母様の時のものや 30年以上も前の古い草履を履くときは、歩いている途中で突然 鼻緒が切れてしまう事もあります。
これは鼻緒の内部が劣化しているためで、切れる可能性があるかどうかは、私でもパッと見ただけでは、正直わかりません。
鼻緒がいったん切れてしまうと、草履職人でも応急処置が難しく、本当に最悪です。もし、ママ振を活用する場合でも、草履だけは出来るだけ新しいものをご用意された方が良いと思います。
② 足袋が履けない
この「足袋が履けない」という意味は、足袋の履き方を知らないというのではなく「足のサイズが大きくて履けない」という意味です。
(履き方については 着付けの方に教えてもらったり、友達の見よう見マネで何とかなるものです。)
通常 足袋は、クツのサイズでお店の方に用意をしてもらうのですが、足の横幅・こうの高さ・足首回りなどが大きく太い方が、試着をせず当日いきなり履くと、コハゼ(足袋のかかとの部分に付いている金具)が、紐にかからない事があります。
そのため、準備してある足袋をまだ一度も履いてない方は、成人式前に試し履きをしておくことをおススメします。
ちなみ 足首回りが太く、甲が高めの方には「ゆたか型」「ふっくら型」と呼ばれるゆったりタイプの足袋もメーカーによってはございます。ただこのサイズを 在庫として常においているお店は少ないので、必要な場合は早めに注文しておきましょう。
③ 汚れやシワ付いている
振袖の染み
毎年の事なのですが 成人式間際になると、
「振袖の染み抜き、成人式に間に合わせてくれませんか?」
「シワがひどいので、プレスだけでも大至急でやってもらえませんか?」
というお問合せがあり、成人式前日や当日にもお電話がかかってきます。
しかし、和服の染み抜きやプレスは お洋服以上に時間がかかり、残念ですが「やまなか」でも毎年20件ほど、このようなご依頼をお断りしています。
このようなトラブルが 増えてきている原因は、和服をたためない方が増えてきているからで、いったん広げてしまうと元のように畳めないので、早く確認しておかなければいけないと分かっていても、何となく先延ばしにしてしまうからです。
とくに、ママ振りなど古いお着物を成人式に着用する際は、早めにチェックが必要です。
遅くとも成人式の2か月前には、ご自分で確認するか、専門の方に見てもらいましょう。
④ 半衿をつけていない
長襦袢に縫い付けた状態の「刺繍半衿」
これは「半衿をつけておく事を忘れてしまった」とういう意味ではなく「半衿を前もって長襦袢に縫い付けておかなければならない事を知らない」もしくは「そもそも半衿が、何のことを指しているのか分からない」という意味で、成人式当日に着付けをする美容室さんや、着付師の方からよくお聞きします。
もし 半衿が付いてない場合は、当日慌てて縫い付けなければならず、お店の方にも迷惑をかけてしまいます。
振袖に限らず、和服を着用する際は、長襦袢の襟元に「半衿」と呼ばれる布を縫いつけておかなければいけないので、覚えておいて下さいね。
また 美容室で着付けをお願いする際は、成人式前に振袖一式を持って行き、ヘアスタイルや、帯結びの打ち合わせをするケースが多いので、半衿がついていない場合は、有料であっても、前もって縫い付けてもらった方が得策です。
さてこの半衿ですが、最近は当店でも ほとんどのお客様が、上のようなカラフルな刺繍半衿をお選びになります。
もし 今ついている半衿が汚れていたり、刺繍がついた豪華な半衿に新しく変えたい場合は、早めに呉服屋さんでみてもらいましょう。
⑤ 式の途中で気分が悪くなる
このトラブルの原因については 2つ考えられます。
A. お嬢様ご自身の体調が良くない。
B. 着付けがあまり上手でない。
成人式は行われる時期は、年間でも一番冷え込む時期で、風邪ひいていたり、朝も早いので寝不足のため、体調が優れないお嬢さまもいらっしゃいます。
どうか前日は早めにお休みになり、体調をしっかり整えて式にお出掛け下さいね。
あと 着付けに関しては、これはもう「上手な方に着付けてもらう」という事しか対策がありません。
しかし成人式当日は、日本中の二十歳のお嬢さまが一斉に振袖を着るため、同時に日本中の着付師が一斉に動員されます。
もし上手な方に当日着付けてもらいたいのであれば、早めに上手なお店を予約をして、ベテランの着付師の方にお願いしておきましょう。
⑥ 成人式当日が雨または雪
さて 一番厄介なのが、このお天気です。
成人式のお天気がどうなるかは、神様にしかわかりません。
ただ 多少の雨や雪なら、パールトーンガード加工という撥水加工を振袖や帯にかけておくと、ある程度はじいてくれます。
ただドシャ降りの場合は、振袖用の雨コートというのもあります。
ビニール素材でできており、2部式(上下別れてる)になっています。
ただ、これだけではどんな感じか分からないので、某44歳のオジサンに着てもらいました。
うっ・・・・ ビミョーですね。
まるで ブラジルのコルコバードのキリスト像みたいだ。
しかし 背に腹は代えられません。
大切な晴れ着が、びしょ濡れになってしまうよりマシです。
お天気がご心配な方は そんなに高くはありませんので 御準備しておいても良いかもしれません。
さあ、以上が「成人式でよくあるトラブル」ですが、成人式をお迎えになる方のご参考になればと思います。
それでは、皆様の成人式が思い出に残る素敵な一日になる事を祈っております!
どうかお天気になりますように。