振袖でよくある7つのトラブルとは?
2024年08月29日
気をつけて!成人式7つのトラブル
きものやまなか店主の山中邦彦です。
今回は成人式に振袖を着たよくある7つのトラブルを解説します。
① 草履の花緒が痛くて歩けない
ふだん草履を履くことが少ないお嬢様が、ぶっつけ本番で草履をはくと、鼻緒が痛くて歩けないことがあります。
振袖をレンタルにした場合は、おおぜいの方が履いた後なので、そこまで痛いケースは少ないのですが、新品や母親の古い草履だった場合、このトラブルが多くみられます。
もし、草履をはじめて履く方は、本番前に試し履きをして、ご近所一周してみて下さい。
最初は痛いかもしれませんが、歩いていると自然と鼻緒が伸び、足にフィットしてきます。
それでも痛い方は鼻緒の根元を引っ張ると、多少はゆるまると思います。
あと、お母様の草履など30年以上も前の古いものは、歩いている途中で鼻緒が切れてしまう事もあります。
これは鼻緒の内部が劣化しているためで、切れる可能性があるかどうかは、専門家の私でもパッと見ただけではわかりません。
鼻緒がいったん切れてしまうと、草履職人でも応急処置が難しく、本当に最悪です。
もし、ママ振を活用する場合でも、草履だけは出来るだけ新しいものをご用意された方が良いと思います。
② 足袋が履けない
この「足袋が履けない」という意味は、足袋の履き方を知らないというのではなく「足のサイズが大きくて履けない」という意味です。
(履き方については 着付けの方に教えてもらったり、友達の見よう見マネで何とかなるものです。)
通常 足袋は、クツのサイズでお店の方に用意をしてもらうのですが、足の横幅・こうの高さ・足首回りなどが大きく太い方が、試着をせず当日いきなり履くと、コハゼ(足袋のかかとの部分に付いている金具)が、紐にかからない事があります。
そのため、準備してある足袋をまだ一度も履いてない方は、成人式前に試し履きをしておくことをおススメします。
ちなみ 足首回りが太く、甲が高めの方には「ゆたか型」「ふっくら型」と呼ばれるゆったりタイプの足袋もメーカーによってはございます。
ただこのサイズを 在庫として常においているお店は少ないので、必要な場合は早めに注文しておきましょう。
③ 汚れやシワ付いている
振袖のよごれ
毎年のことですが、成人式間際になると、
「振袖の染み抜き、成人式に間に合わせてくれませんか?」
「シワがひどいので、プレスだ至急でやってもらえませんか?」
というお問合せがあり、成人式の前日や当日にも電話がかかってきます。
しかし、和服の染み抜きやプレスは時間がかかり、残念ですが「やまなか」でも毎年20件ほど、このようなご依頼をお断りしています。
このようなトラブルが 増えてきている原因は、和服をたためない方が増えてきているからで、いったん広げてしまうと元のように畳めないので、早く確認しておかなければいけないと分かっていても、何となく先延ばしにしてしまうからです。
とくに、ママ振りなど古いお着物を成人式に着用する際は、早めにチェックが必要です。
遅くとも成人式の2か月前には、ご自分で確認するか、専門の方に見てもらいましょう。
④ 半衿をつけていない
長襦袢に縫い付けた状態の「刺繍半衿」
これは「半衿をつけておく事を忘れてしまった」とういう意味ではなく「半衿を前もって長襦袢に縫い付けておかなければならない事を知らない」もしくは「そもそも半衿が、何のことを指しているのか分からない」という意味で、成人式当日に着付けをする美容室さんや、着付師の方からよくお聞きします。
もし 半衿が付いてない場合は、当日慌てて縫い付けなければならず、お店の方にも迷惑をかけてしまいます。
振袖に限らず、和服を着用する際は、長襦袢の襟元に「半衿」と呼ばれる布を縫いつけておかなければいけないので、覚えておいて下さいね。
また 美容室で着付けをお願いする際は、成人式前に振袖一式を持って行き、ヘアスタイルや、帯結びの打ち合わせをするケースが多いので、半衿がついていない場合は、有料であっても、前もって縫い付けてもらった方が得策です。
さてこの半衿ですが、最近は当店でも ほとんどのお客様が、上のようなカラフルな刺繍半衿をお選びになります。
もし 今ついている半衿が汚れていたり、刺繍がついた豪華な半衿に新しく変えたい場合は、早めに呉服屋さんでみてもらいましょう。
⑤ 式の途中で気分が悪くなる
このトラブルの原因については 2つ考えられます。
A. お嬢さまの体調が悪い
B. 着付けが下手
成人式は行われる時期は、年間でも一番冷え込む時期で、風邪ひいていたり、朝も早いので寝不足のため、体調がすぐれないお嬢さまもいらっしゃいます。
どうか前日は早めにお休みになり、体調をしっかり整えて式にお出掛け下さい。
いっぽう着付けについては、上手な方に着付けてもらうしか対策がありません。
しかし成人式当日は、日本中の二十歳のお嬢さまが一斉に振袖を着るため、日本中の着付師が一斉に動員されます。
もし上手な方に当日着付けてもらいたいのであれば、早めに上手なお店を予約をして、ベテランの着付師の方にお願いしておきましょう。
⑥業者とのトラブル
6つめが、振袖を契約したお店や美容室とのトラブルです。
具体的には、
- 着付けが遅く、式に間に合わない
- 打ち合わせした髪型やメイクと全然違う
- 契約した帯や小物と違う
などです。
とくに近年もっとも酷かった振袖業者のトラブルは「はれのひ事件」と呼ばれる振袖レンタル業者の夜逃げ騒動です。
この騒動は「はれのひ」という振袖レンタル業者が、成人式当日に突如店舗を閉鎖し、そのお店で契約した新成人が成人式に出席できなかった事件です。
このような業者とのトラブルにならないためにも、契約内容や口コミなどの評判を事前に確認しておきましょう。
⑦ 成人式当日が雨または雪
さて 一番厄介なのが、このお天気です。
成人式のお天気がどうなるかは、神様にしかわかりません。
ただ 多少の雨や雪なら、パールトーンガード加工という撥水加工を振袖や帯にかけておくと、ある程度はじいてくれます。
ただドシャ降りの場合は、振袖用の雨コートというのもあります。
ビニール素材でできており、2部式(上下別れてる)になっています。
ただ、これだけではどんな感じか分からないので、某50歳のオジサンに着てもらいました。
うっ・・・・ ビミョーですね。
まるで ブラジルのコルコバードのキリスト像みたいだ。
しかし背に腹は代えられません。
大切な晴れ着が、びしょ濡れになってしまうよりマシです。
お天気がご心配な方は、そんなに高くはありませんので準備しておいても良いかもしれません。
楽天でも購入できますので、一度チェックしてみて下さい。
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さあ、以上が「成人式でよくあるトラブル」ですが、成人式をお迎えになる方のご参考になればと思います。
それでは、皆様の成人式がステキな成人式をお迎えになるよう祈っております!
どうかお天気になりますように。
振袖専門店きものやまなか
振袖専門店「きものやまなか」では、創業1864年の信頼と実績で皆さまの成人式をサポートしております。