こんなお店で【ママ振袖の相談】をしてはいけない!
2019年08月20日
ママ振り相談してはいけないお店【6つの特徴】
数年前より、多くのメディアで「お母様の振袖」の話題が取り上げられたこともあり、成人式の晴れ着の準備方法として「ママ振り」が大変なブームとなっています。
これまで以上に多くの方に「ママ振り」の良さを知って頂くことは、私としても嬉しい限りです。
しかし、その一方で
「他のお店でママ振りの相談をしたら、こんな事を言われたのですが、本当ですか?」
というお問い合せが急激に増え、愛知県内だけでなく、東京・大阪・北海道などからも頻繁に電話がかかってきます。
今回はママ振り専門店としての経験をふまえ「ママ振の相談をしてはいけないお店の7つの特徴」をお伝えしたいと思います。
目次
①「帯が長さが短い」と言って新しい帯を勧めてくる
まず一番多い特徴が、
「お客様の帯は昔のものなので短くて結べません。こちらの新しい帯に変えましょう」
などと言って、お店の人が新しい帯をすすめてくるケースです。
なぜこの特徴をまず最初に挙げたかというと、ここ数年、
「他のお店で手持ちの帯が短いと言われたので、本当に結べないのか見てほしい」
という相談がとても増えているからです。
そして実際に測ってみると、長さも十分あり、帯自体も素晴らしい御品ばかりで、まったく変える必要がないケースがほとんどだからです。
たしかに「お母さまの時代の帯」は、最近の帯と比べ短かったり、固くて結びにくい傾向はあります。
しかし短すぎて結べないというケースは、当店の年間200件以上のご相談の中で、5件程度です。
また、その5件ほどのケースも、お嬢さまがとてもふくよかであったり、帯そのものが40年以上前の「おばあ様の丸帯」だったなど、レアケースばかりです。
通常、25年以内にお買い求めいただいた袋帯で、お嬢さまが普通体型でしたら「帯が短すぎて結べない」なんて事はほとんどありません。
もし、ママ振りの相談をしたお店の店員が帯の長さを測りもせず、こちらの要望も聞きもせず、いきなり
「この帯は古くて使えませんね。新しい帯に変えましょう」
などと言ってきたら、その店員の頭の中は「帯を買わせて売上を上げる」ということで一杯だと思います。
とくにこの特徴は、某ショッピングセンターなどに入っている呉服チェーン店で相談された方からダントツに多く、同じ呉服屋として呆れるばかりです。
② 振袖の購入やレンタルをすすめてくる
これも①と同様で、せっかくママ振りの相談で、お店を訪れたのに「この汚れはもう落ちません」「サイズも直りません」などと、色々な理由をつけ、新作の振袖やレンタル(貸衣装)を勧めてくるケースです。
たしかにママ振りの汚れはしつこく、100%キレイにすることは難しいことが多いです。
ただそれでも、5~8割ほどのシミを落とすだけで、かなり目立たなくなり、着用してもほとんど気になりません。
またサイズについても10cm以上の身長差でも、一から仕立て直せば、費用はかかりますが、ほとんどのケースで直すことは可能です。
つまり、お値打ちに済む「ママ振り」よりも、より購入単価が高くなる新作の購入やレンタルを、お店側が契約したいだけなのです。
③「早くしないと成人式に間に合いませんよ」などと言う
先日も、成人式まで1年以上もあるのに、
「早く準備しないと、成人式に間に合いませんよ」
という電話が、某振袖ショップからかかってきて、それは本当なのか教えてほしい、というお問い合わせがありました。
ママ振りを利用する際は、染み抜き・サイズ直しなどのお手入れが必要で、早めに準備を始めることはとても大切です。
さらに、成人式の1年前といえば、ひとつ上の方の成人式の様子が、テレビのニュースなどで流れるので、それを見た方からのご相談・ご来店がとても多くなるのも事実です。
しかし、だからと言って、1年前に準備を開始しないと、来年の成人式に間に合わないというのは、全くのウソです。
たとえば、参考までに「きものやまなか」の場合、お手入れにかかる期間は、下記のようになっております。
期 間 | |
---|---|
丸洗い | 約2ヶ月 |
丸洗い + しみ抜き | 約3ヶ月 |
部分サイズ直し | 約2ヶ月 |
仕立て直し | 約4ヶ月 |
こちらの納期は当店のものですが、だいたいどのお店でも、同じような期間で仕上げてくれ、もっと短い納期で仕上げてくれるお店もあります。
つまり、夏ごろに準備を始めたとしても、成人式には十分間に合いますし、あまりおススメはしませんが、成人式の1~2ヵ月前になってあわててご来店されるお客様も、毎年おおぜいおられます。
(ただし、汚れが酷かったり、仕立て直しが必要な場合は、1~2ヵ月では間に合いません)
ではどうして、そのようなウソを平気で言うのかというと、振袖というお着物は、1人のお嬢さまに1枚しか必要ありませんので、他店で契約されてしまうと、もうそのお客さまからの売上げは見込めなくなります。
そのため、
「他の方は、みんな1年前に決めてますよ!」
「まだ準備していないんですか?間に合いませんよ!」
などと、一般のお客さまが和服についての知識がないのをいいことに、半分脅しにようなセールストークで、無理やりにでも来店・契約させようとするからです。
とくに、このようなセールストークを電話営業までして、あつかましく話してくるお店とは、ママ振りに限らず、振袖の購入・レンタルにおいても、ゼッタイに契約されない方がいいでしょう。
④ 染み抜き・サイズ直しの知識がない
「お母さまの振袖」を活用する場合、古い着物のため、染み抜きやサイズ直しなどの作業が必要です。
ただその場合、染みやサイズ直しについての専門的な知識が必要となりますが、お直しについての返事ができなかったり、見積金額をその場で出すことができないお店がたくさんあります。
⑤ 小物コーディネイトで店員が自分の好みを押しつけてくる
小物コーディネイトで一番たいせつな事は、今風にするとか、派手にするとかではなく、お嬢さま本人に「この振袖と小物なら早く着てみたいわ!」と、満足してもらう事です。
しかし、この一番大切なお嬢さまの好みを無視し「こっちはプロなんだから、黙って聞いてれば大丈夫」みたいな上から目線で、一方的に自分のアレンジを押しつけくる店員には「お客様に立場にたち、成人式をより良いものする」という視点が欠けています。
もし、カウセリングもせず、全くこちらの意向を無視したコーディネイトをするお店では、ママ振りの準備のご準備をされない方が良いでしょう。
⑥ 成人式終了後のお手入れを全く受付けていない
ママ振りのメリットとして「成人式が終わった後も、卒業式やご友人・ご親戚の結婚式で何度も着る事ができる」という点が挙げられます。
そのため手間はかかりますが、着用後のお手入れはとても重要。
にも関わらず、着用後のお手入れをしてくれないお店は「売りっぱなし」と呼ばれる非常に不親切なお店です。
もし「ママ振りを着るのは絶対に成人式の1回限り」とお考えなら、必要ありませんが、思い出の晴れ着をこれからも活用されたいのあれば、着用後のメンテナンスをきちんとしてくれるお店を選びましょう。
ママ振り専門店「きものやまなか」
全国でもめずらしいママ振り専門店「きものやまなか」では、年間200枚以上の母親の振袖を甦らせております。
「やまなか」のママ振りサービスについて、詳しくは下のページをご覧下さい。