こんなお店でママ振袖の相談をしてはいけない!
2024年10月20日
ママ振りで後悔するお店「6つの特徴」
きものやまなか店主の山中邦彦です。
最近の成人式では、ママ振りがブームとなっていますが、いっぽうで「こんなお店で相談するんじゃなかった…」と後悔する方があとを絶ちません。
今回はママ振りの相談をしてはいけないお店の特徴と、お店選びのポイントを解説します。
①新しい帯を勧めてくる
まず一番多いのが、
「この帯は古いので短くて結べません。新しい帯に変えましょう!」
などと言って、新しい帯をすすめてくるケースです。
なぜこの特徴を最初に挙げたかというと、ここ数年「他の店で帯が短いと言われたので、本当に結べないか見てほしい」という相談がとても増えているからです。
そして実際に測ってみると、長さも十分あり、素晴らしい帯ばかりで、まったく変える必要がないケースがほとんど。
たしかに母親世代の帯は最近の帯と比べ短かったり、固くて結びにくい傾向はあります。
しかし短すぎて結べないというケースは、当店でも年間200件の相談の中でも5件程度です。
またその5件も、お嬢さまがとてもふくよかであったり、帯が40年以上前の「おばあ様の丸帯」だったなどレアケースばかり。
通常、30年以内に購入した袋帯で娘さまが普通体型でしたら、帯が短かくて結べないことはほとんどありません。
もし店員が、帯の長さを測りもせず、こちらの要望を聞きもせず、いきなり新しい帯をすすめてきたら、頭の中はきっと「帯を買わせて売上を上げる」ということで一杯でしょう。
この特徴は、とくに某ショッピングセンターに入っている呉服チェーン店で相談された方からダントツに多く、同じ呉服屋として呆れるばかりです。
②購入やレンタルをすすめてくる
これも①と同様、せっかくママ振りの相談でお店を訪れたのに「この汚れはもう落ちません」「サイズも直りません」などと色々な理由をつけ、購入やレンタルを勧めてくるケースです。
たしかにママ振りの汚れは古いため、100%キレイに落とすことは難しいこともあります。
ただ、3~5割落とすだけでも、よごれは目立たなくなり、着用してもそれほど気になりません。
また、サイズ直しも費用はかかりますが、ほとんどのケースで直すことは可能で、当店でも身長差10cm以上のサイズ直しを年間20件以上あつかっております。
つまり、お値打ちにすむママ振りより、単価が高くなる購入やレンタルを、お店側が契約したいだけなのです。
③契約を急がせる
先日も成人式まで1年以上あるのに「早く準備しないと成人式に間に合いませんよ」と、某振袖ショップの店員から言われ、それは本当なのか教えてほしいという問い合わせがありました。
ママ振りを利用する際は、染み抜き・サイズ直しなどのメンテナンスが必要で、早めに準備を始めることは大切です。
しかし、1年以上前に準備を始めないと成人式に間に合わないというのはウソです。
たとえば、参考までに「きものやまなか」でのお直し期間は下記のようになっております。
内容 | 期間 |
---|---|
丸洗い | 2ヶ月 |
丸洗い + しみ抜き | 3ヶ月 |
部分サイズ直し | 2ヶ月 |
仕立て直し | 4ヶ月 |
こちらは当店のものですが、どの店でもお直しにかかる期間はそれほど変わりません。
また、もっと短い期間で仕上げてくれるお店もあります。
つまり、夏ごろに準備を始めても、成人式には十分間に合いますし、あまりおススメはしませんが、成人式の1~2ヵ月前になってあわててご来店されるお客様も毎年います。
(ただし、汚れが酷かったり仕立て直しが必要なときは、1~2ヵ月では間に合いません)
ではどうして、そのようなウソを平気で言うのかというと、振袖という和服は1人のお嬢さまに1枚しか必要ありませんので、他店で契約されてしまうと、もうそのお客さまからの売上げは見込めなくなります。
そのため
「他の方は、みんな1年前に決めてますよ!」
「まだ準備していないんですか?間に合いませんよ!」
などと、一般の方が和服についての知識がないのをいいことに、半分脅しのようなセールストークで、無理やりにでも契約させようとします。
とくに、このようなセールストークを訪問・電話営業までして話してくるお店とは、ママ振りに限らず、購入・レンタルにおいても契約されない方がいいでしょう。
④染み抜き・サイズ直しの知識がない
ママ振りは古い着物のため、汚れがついていたり、親子の身長が違うときはサイズを直す必要があります。
しかし最近「他店でお直しの相談をしたけど、納得ができないので見てほしい」という相談がとても増えています。
実際、当店で他店の見積もりを見せてもらうと、まったく必要ないお直しを提案していたり、ぜったいにしておかなければいけないお直しを見落としているケースがとても多いです。
⑤コーディネイトで店員が自分の好みを押しつけてくる
小物や帯のコーディネイトで一番たいせつな事は、今風にするとかではなく、お嬢さま本人に「この振袖なら早く着てみたいわ!」と思ってもらうことです。
しかし、この一番大切なお嬢さまの好みを無視し「こっちはプロなんだから、黙って聞いてれば大丈夫」みたいな上から目線で、一方的に自分のアレンジを押しつけくる店員には、お客様に立場で成人式をより良いものするという視点が欠けています。
もし、カウセリングもせず、こちらの意向を無視したコーディネイトをするお店では、ママ振りの準備はしない方が良いでしょう。
⑥成人式終了後のお手入れしていない
ママ振りのメリットとして「成人式後も、卒業式や友人・親戚の結婚式で何度も着る事ができる」という点が挙げられます。
そのため手間はかかりますが、着用後のお手入れはとても重要。
にも関わらず、着用後のお手入れをしてくれないお店は「売りっぱなし」と呼ばれる非常に不親切なお店です。
もし「ママ振りは成人式の1回限り」とお考えなら、必要ありませんが、思い出の晴れ着をこれからも活用されたいのあれば、着用後のメンテナンスをきちんとしてくれるお店を選びましょう。
どんなお店でママ振袖の相談をすれば良いの?
ではママ振りを着るとき、どんなお店で相談すれば良いのでしょうか?
ポイントは次の2つです。
①ママ振りの実績が豊富か?
ママ振りの実績は、そのお店のサービスの質がわかるので、とても重要です。
具体的には、下記の内容をホームページなどでチェックしてください。
- 染み抜き・サイズ直しの実績
- お客様のコーディネート実績
- テレビ・新聞の取材実績
このとき気をつけたいのは「その実績は本当にその店のものか?」という点です。
なぜなら最近、お客様ではない写真を、あたかも自社の実績のように掲載しているお店が増えているからです。
また、1~2例しかのせていない場合も、実績があるとは言えません。
たとえば当店ですと、ホームページやSNSに、ママ振りやメディア取材の実績を50件以上掲載しています。
当然のことながら、すべて当店のお客さまで、テレビや新聞の取材にもご協力いただいております。
ママ振りに積極的に取り組んでいるお店には、こういった事例がたくさん掲載されており、メディアからの取材も自然とあつまります。
また、実際のコーディネートを見ることで、そのお店が自分の好みと合っているかを確認することもできます。
②口コミが良いか?
2つ目は、Googleマップの口コミです。
Googleマップには、そのお店を利用したお客さまの生の声が書かれているので、とても参考になります。
ママ振りのお客様が多ければ、自然と口コミも増えていき、反対に「ママ振りやってます!」と大々的に宣伝していても、口コミが少なければ、おそらくママ振りのお客様も少ないでしょう。
口コミを調べるときのポイントとしては「ママ振りの詳しい口コミ」「写真つきの口コミ」をチェックしてみましょう。
中には、サクラや内部の人の口コミもあるかもしれませんが、長文で書かれた写真つきの投稿まで、大量に捏造することは難しいからです。
また、★1つ(最低評価)ばかりお店は、ママ振りに限らず、お着物の相談はやめておかれた方が良いでしょう。
ご参考までに「きものやまなか」の口コミもご覧ください。
ママ振り専門店「きものやまなか」
全国でもめずらしいママ振り専門店「きものやまなか」では、年間200枚以上の母親の振袖を甦らせております。
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