卒業式の袴の着物で【小振袖レンタル】が増えている理由
2022年01月19日
袴に合わせる着物「小振袖(二尺袖)」とは?
卒業式の袴に合わせる着物ですが、最近は小振袖(二尺袖)が、主流となってきています。
この小振袖とは、袖の長さが二尺(約76㎝)で、振袖よりは短く、訪問着・色無地などの着物の袖丈(約50㎝)よりは長いのが特徴。
最近はおもに、卒業式の袴に合わせる着物として使われています。
卒業式の着物でレンタルが増えている理由
この卒業式の着物ですが、むかしは成人式で購入した振袖などに合わせる方も多かったのですが、現在はレンタル(貸衣装)で準備される方が増えています。
その理由ですが、最近の成人式では6~7割の方が振袖をレンタルにするため、2年後の卒業式のとき、袴に合わせる着物を持っていません。
そのため卒業式では、成人式のとき以上にレンタルの比率が高くなっています。
また袴については、学校の先生にでもならない限り、一般の方は卒業式の1回限りとなるため、昔からレンタルにされる方がほとんどでした。
小振袖が増えている理由
この卒業式用のレンタル着物で「小振袖」が多くなった理由ですが、最近の若いお嬢さまは、袴はもちろんのこと、それに合わせる着物にも、ポップでモダンなファッション性を求めるようになりました。
しかし、色無地や小紋などの、袖が短い着物ですと、豪華さに欠け、昔ながらの柄が多くなってしまいます。
いっぽう振袖ですと、和服を着慣れない、若いお嬢様にとっては、袖が長くて動きにくく、柄も重厚なものが多くなってしまいます。
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そこで、訪問着・色無地・小紋よりモダンで、振袖より軽くて動きやすい小振袖が、好まれるようになりました。
また素材も、正絹(絹100%)ではなく、気軽に着ることができるポリエステルが多くなっています。
ここ10年ぐらいは、このようなトレンドが続いており、袴用の着物をレンタルしている貸衣装店では、小振袖を中心に衣裳を取り扱うようになってきました。
「ママ振り」に袴を合わせる方も急増
いっぽう最近は、ママ振り(母親の振袖)に、袴を合わせる方も増えてきています。
これは、成人式をママ振りでお迎える方が多くなってきている影響で、手持ちの着物を再利用でき、費用をおさえる事ができる点から、当店でも急増しています。
ママ振りに袴を合わせたお客様
こちらのお写真は当店のお客様で、白地のママ振袖に、エンジの袴をコーディネイトさせて頂きました。
振袖の華やかさを生かし、成人式の時とはまた違ったイメージで、卒業式を迎える事ができ、友達の着物とカブらない点も人気の理由です。