振袖の袖丈を短くし訪問着に直す時の【料金とメリット・デメリット】
2019年07月18日
振袖の袖を切って訪問着に
振袖は未婚者の着物であるため、結婚してしまうと基本的には着る事ができなくなってしまいます。
(だたし成人式では既婚者も振袖を着ていただけます)
せっかく気に入って購入した振袖ですので、結婚後も着れるよう、訪問着へのお直しを希望するお客さまが増えてきました。
その際、気をつけて頂きたい点がございますので解説させて頂きます。
振袖を訪問着に直す長所・短所
まずメリットについては、言うまでもありませんが、結婚してからは着ることが出来ない振袖を訪問着としてふたたび着て頂けるという点です。
あらたに訪問着を購入する必要もないため、費用もおさえることができます。
ただ、それに伴うデメリットについては、以下のようになります。
短 所
- 色や柄はハデなまま
- いったん袖を切ってしまうと元には戻せない
1.色や柄はハデな振袖のまま
お母さまの成人式の頃(20~40年前)は、今よりも落ち着いた色柄が多く、袖を短くしても、訪問着として着れる振袖がたくさん販売されていました。
母親世代の振袖
ちなみに、こちらが典型的な「袖を短くしても訪問着として着る事ができる振袖」です。
今どきの振袖と比べると、柄も少なく、40代になっても着れる落ち着いた色合いです。
さらに袖は最初から訪問着にすることを見越して、柄が切れないようデザインされています。
いっぽう、最近の振袖は購入ではなく、レンタル(貸衣装)が主流となってきました。
そのためメーカー側も、20歳の成人式だけを意識した鮮やかなパステル・原色系の色を使った、豪華で派手な振袖の制作に力を入れています。
つまり、結婚後も訪問着として着れるような落ち着いた色・柄の振袖は、ほとんど作られなくなってしまいました。
例えばこちらのサイトには、たくさんのメーカーさんの最新振袖が掲載されていますが、ご覧頂いてもわかるとおり、袖を短くしても色や柄がハデすぎて、とても30 代・40代では着れないものばかりです。
もし、お手持ちの振袖が「すこし派手かな?」と思われたら、呉服店など専門の方に、訪問着としても着ることができるデザインか見てもらいましょう。
② 袖を切ってしまうと元には戻せない
もう一つのデメリットとしては、いったん袖を切ってしまうと、再び振袖として着れなくなります。
とくに最近は「ママ振り」と言って、成人式に母親の振袖を着るのがブームとなっています。
もし将来、ご自分のお嬢さまにその振袖着せてあげたい時は、切らずにそのままにしておく方が良いでしょう。
袖を切らずに訪問着に直すのは可能か?
袖を切らずに、中に折り込んで短くする方法もありますが、その場合も下記のようなデメリットもあります。
- 袖がダブつき重くなる
- もとに戻すとスジがついたり、色ヤケになっている事がある
- 切って直す方法に比べると、手間と費用がかかる
この点につきましては、実際に専門家の方に振袖をみてもらい、切らずにお直しが可能か相談してみて下さい。
ただ最近は、袖を切らない方法で、袖丈直しをしてもらえるお店がとても少なくなっています。
袖丈直し料金
この袖丈直しの料金ですが、当店の場合ですと下記のようになります。
また通常は、着物の下に着る長襦袢も一緒に袖を短くしますので、合わせてご注文を受ける事が多いです。
振袖 袖丈直し代 | 7,000 円 |
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長襦袢 袖丈直し代 | 7,000 円 |
合 計 | 14,000 円 |
※こちらは袖を切ってお直しする場合の料金です。
便利な宅配での袖丈直し
当店でのお直しは、店舗までご来店いただいての「持ち込みのみ」となっておりますが、最近はネットからの注文で袖丈や裄直しをしてもらえるお店も増えてきました。
便利な宅配でのお直しを希望される方は、ご注文してみて下さい。
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