しつこい呉服屋の【上手な断り方】
2014年11月23日
押し売りしてくる着物屋にはこう答えよう
さて、最近お客様より、
「しつこい呉服屋の上手な断り方ってありますか?」
と、聞かれることが… ないです(笑)
さすがに、呉服屋に直接そんなこと聞きにくいですよね。
でも「ぜひ知りたい!」と、思っておられる方はゼッタイ多いはず。
教えましょう! 呉服屋が教える「上手な呉服屋の断り方」
私たちは、どんな文句を言われたら、あきらめるのか?
ただその前に、あまり効果がない断り文句をご紹介したいと思います。
それは「最近 きもの着ないから…」です。
なぜ効果がないかと言うと、この文句は和服に興味がない方も、着物好きの方も、全てのお客様が口にするセリフだからです。
私もこの仕事を始めて20年以上経ちますが、今まで何千回・何万回 この文句を聞いたでしょうか。しかしそう言いながらも、お着物を買っていかれるお客様をたくさん見てきました。
もちろん、無理に おススメしていないにも関わらずですよ。
つまり「きものは着ないから」と言われ、その言葉をまに受けていたら、われわれ呉服屋はそもそも仕事にならないのです。
かといって「要らないって、言ってるでしょっ!!!」 と、きつく断るのも、カドが立ちますし、ご自分の品性を落としそうでイヤですよね。
では、呉服屋からの誘いを当たり障りなく、スマートに断るには、どうしたら良いのでしょうか?
それは「実は、うちの親戚に呉服屋がいるんです」という文句です。
これを言われると、たいていの呉服屋さんは「あ~~ こりゃダメだ・・・」と思って あきらめると思います。
一番相手を傷つけず、上手に断れる文句ではないでしょうか。
ただ中には、そんな事を言われても あきらめない「頭の悪い店員さん」がいるかもしれません。
実際、今はもう潰れてしまった大手着物チェーン店のマニュアルには「親戚に呉服屋がいる」と 言われたら、次のように言い返しなさいと書いてあったそうです。
「いやね 奥さん、親戚だと もし商品が気に入らなくても断りづらいでしょ。
気を使って、値切ることだってしにくいし・・・」
いや 確かにそういう事はあるかもしれないが、少なくとも「そんな失礼な事を言うあなたの店では買わないよ」と思いますよね。
そこで そんなレベルの低い店員には、次のセリフでトドメを刺してあげて下さい。
「いま 親戚と言いましたけど、うちの実家なんですけど・・・」
この言葉で、まだしつこく食い下がってくる着物屋がいるとしたら、そのお店はもはや呉服屋ではなく、何かのキャッチセールスか悪徳販売の業者かと思われます。
どうぞ お気をつけください。